お金

物価は上がるのに、なぜ医師(研修医・専攻医)の給料は上がらないのか

written by じん(と、妻)

最低賃金は、毎年のように上がる。物価も上がる。 なのに——研修医や専攻医の給料は、思ったほど上がらない。むしろ「減った」という話さえ耳にします。

「医者なのに、なんで?」 その違和感を、構造から考えてみます。

まず、その体感は間違っていない

若手医師の給料は、世間の賃上げの波から取り残されがちです。 当直やバイトで"なんとか"上乗せしている人も多い。 「労働時間のわりに、薄い」と感じるなら、その感覚はだいたい正しい。

物価は上がっても、診療報酬(本体)はほぼ横ばい 0%1%2%3% −0.1% +0.49 +1.0% +0.55 0.0% +0.55 +2.5% +0.43 +2.7% +0.88 20162018202020222024(年度) 物価上昇率(CPI 総合) 診療報酬改定率(本体)
〔データ〕診療報酬改定率(本体)=中央社会保険医療協議会・厚生労働省資料より。物価=総務省統計局「消費者物価指数(総合・前年比)」より。診療報酬は2年に1度(偶数年度)改定。数値は概数。

グラフの通り、2022年以降、物価は年2.5〜2.7%上昇。いっぽう診療報酬の"本体"は、プラスでも年0.4〜0.9%にとどまります。 さらに、薬価を含めた全体(ネット改定率)は、2016年以降ずっとマイナスが続いています。 病院に入るお金が物価ほど増えないなら、人件費——とくに若手の待遇に余裕が生まれにくいのは、自然な帰結です。

なぜ上がりにくいのか(構造)

ざっくり言うと、病院の収入の大半は診療報酬で決まります。 診療報酬は、国が決める"公定価格"。病院がどれだけ頑張っても、勝手に値上げはできません。

そしてその診療報酬は、改定のたびに厳しくなる場面も多い。 すると——病院経営が圧迫され、人件費、とくに立場の弱い若手の待遇に皺寄せが来やすくなります。

加えて、コストカットの流れで、地域や病院によっては——

といった動きも起きています(すべての病院ではありませんが、ゼロでもない)。

つまり、待っていても上がりにくい

ここで大事なのは、犯人探しではなく 「だから、どうするか」 です。 構造的に上がりにくいなら、収入を"自分で"動かすしかない。

「給料が上がらない」とぼやくのと、「構造を知って、自分で動く」のとでは、5年後がまるで違います。

このサイトでやること

当サイトは、その"自分で動く"ための具体——転職・バイト・働き方・お金を、当事者として正直に書いていきます。

給料が上がらないのは、たぶん、あなたのせいじゃない。 でも、動けるのは、あなただけです。


※本記事は一般的な情報・考察です。制度や各病院の状況は異なります。最新の制度はご自身でもご確認ください。

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